第3話

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そもそも俺と菅くんがマトモに話したのはあの2回だけ。だから俺としても菅くんのことをよく知らないし多分菅くんだって俺のことをよく知らない。 こんな嘘をつき続けて本当にいいのだろうか。 「俺は多分、その思われ続けると好きになっちゃうのかなぁ…って、思うかも」 これは嘘じゃない。人から好きになられることがない俺からしたら好きだと言われれば意識しないことはない。 菅くんがあくまでファンとして好きだと言われたあの日だってちょっとドキッとしたし、人って「好き」って言葉に弱いと思う。 だって単純にその言葉は純粋であればあるほど心に刺さるんだ。 「でもやっぱりお互いのことはちゃんと知った方がいいかもね、特に同性なら尚更。い、勢いだけじゃ空回るかもしれないし慎重にそれでいてちゃんと分かってもらえるように的な?」 あー何を俺はアドバイスしちゃってんだよ。塚本くんのキラキラ眩しい視線のせいだよ絶対。
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