第3話

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「まだ吸ったばっかだったのに、いいの?」 「お前が嫌がる事はしねえよ」 やべえ、俺ってもしかして愛されてる?…じゃねえ!これじゃあ本当に付き合い始めのカップルじゃん!なんか照れるじゃん! そんでもって向かいに座る塚本くんと目が合う。ニヤニヤしてるし。 「お二人さん見せ付けてくれますなぁ~」 だから違うんだって! それでもそんな男前な発言に乙女心がポッと火を付ける。俺男なんだけどね。本当さ、菅くんは俺をどうしたいんだろう。 「見せ付けるってなんだよ」 ケロっと言いのけてしまう菅くんは頭の上に確実にハテナが見える。俺は菅くんが意外と天然タラシだと思ってならない。 女子がなんかこの人私に優しくない?って思わせておいて当の本人は無自覚。ファンだからって理由があるとは言え、なんか露骨に優しいじゃん。ずるいヤツだよ。 「そりゃあ、お二人さんっすよ~羨ましいっす」 多分この日の俺はちょっとおかしかったのかも。
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