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はじめはひっそりと小説を書いていた。誰かに読んでもらおうなんて思ってもおらず、本当に自己満足だった。
小説好きの親友にたまたまそんな話をしたら読みたいって言い出したのがきっかけだ。生きてたら何があるかわかんないから面白いな。
「うーん、そうだ!じゃあ、まずは俺たち友達にならない?」
ちょっと突拍子ないかな。
「ミツム先生と…?ば、バカか、ムリだろ!」
「ムリじゃないって、それにミツム先生なんて呼ばなくていいから。普通に山田でも睦美でもいいから名前で呼んでよ」
「いや、でも…」
「そっちのが俺、嬉しい。ダメかな?」
俺的にも名前で呼んでもらったほうが嬉しい。ミツム先生だなんて担当編集の人だけでもうお腹いっぱいだ。プライベートはプライベートで分けたいし。
ちょっと戸惑った後、菅くんは頷いた。
「分かった。山田、友達…友達になっていいのか?」
「うん、これからよろしくね」
ペコッと頭を下げたら菅くんもちょっと照れながら「こちらこそ」と頭を下げた。
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