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「駄目だって。
ウイルスとか入ってたらどうすんだよ」
「添付されてるファイルを開けなければ大丈夫でしょ。
ちょっと見るだけだから、ね?」
好奇心と翔太に頼られたことによる昂った気持ちが、僕の背中を押した。
必死に頼み込む僕に、優しい翔太は渋々といった感じて了承した。
「確か、ここら辺に…
あった、ほらこれ」
画面には迷惑メールだと思われるメールが並んでいた。
本当に、夜十二時に全部届いている…
「開くぞ」
「うん」
そのメールを見た翔太は硬直した。
僕より翔太の方が圧倒的に背が高いため、翔太が固まっているままでは僕もメールを見れない。
「翔太、僕にもメール見せてよ」
「玲音」
いつもより真剣な、そして低い翔太の声に吃驚する。
「ど、どうしたの?」
下から翔太の顔を覗き込むと、翔太の顔は、
恐怖に染まっていた。
「俺、ヤバいかもしれない」
「だからどうしたんだって。
僕にも見せてよ!」
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