第1章

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『なんで私を拒否するんですか?』 『ひどいな』 『照れなくていいんですよ。』 『そんなあなたも私は好きですから』 その気持ち悪さに私は思わず顔を歪めた。その瞬間また鳴り響く着信音。 『その表情、いいですね。』 『あなたは、恐怖に歪んだ顔も美しい。』 嘘…。私をみている…? 思わず私は足を止めて、周りを見渡す。その間にも、着信音は止まらない。 『私を探してるんですか?』 『かわいいなぁ』 『私はここですよ』 『見つけてごらん』 送られてきた一枚の写真。 私の後ろ姿だ…。 すぐに後ろを振り向く。 しかしそこには人影がない。 再び響く着信音。 『どこを探してるんですか?』 『私はここですよ』 送られてきたのは私の横顔。 周りに、人の気配はない。 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い… 私の心を恐怖が支配する。
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