貴方と私を繋ぐ運命の赤い糸

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「今週の日曜日……」 「あ、はい、なんですか?」 「蜜香のご両親とお姉さんに、結婚の挨拶に行きたいんだけど……いい?」 後ろから 聞こえてきたのは いつもとは違う 彼のどことなく弱気な声。 「雅紀さんが迷惑でなければ……」 「バカ。いつも言ってるだろ?お前のことで迷惑だなんて思うことはないって。それに、お前の父親と約束したからな。」 「……約束?」 首を 傾げながら 後ろを振り返れば 思いのほか近い距離に 雅紀さんの顔があって 条件反射のように意識して色づく頬。 そんな私を見て フッと小さく 笑みをこぼした彼は 私の唇へと  軽く触れるだけのキスを落とした。 「同棲の許可をもらいに行った時に、時期が来たら、また、挨拶に来ますってそう約束したんだ。」 プロポーズを受け 婚約指輪も受け取って……。 ……そっか。    あの時は まだまだ先の話しで そこまで 深く考えていなかったけれど 当分先だと 思っていたその"時期"は ゆっくりだけれど確実に 私のすぐ目の前まできていたんだ------。 「俺が挨拶に行った時点で、どれだけ後悔しようが引き返すことはできないし、どれだけ足掻こうと、俺は、お前のことを手放してやれなくなる。」 「……」 「……それでも俺は、お前の家族に"お前をください"って、挨拶に行ってもいいか?」 そう聞いてきた 彼の表情は真剣そのもので。 それは、まるで 私の意思と覚悟を 最終確認をするかのようだった。 .
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