プロローグ

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「あら、何あれ?あの光、追い掛けて来る……」 此方に向かって来る少年の後ろに、キラキラ光る丸い穴。 それに驚いて呟けば。 「「って、それも見えてんの!?」」 2人はそう叫ぶと、1人が私を肩に抱え上げてブランコから逃げます。 あら強引な。 なんてふざけてる場合では無さそうね。 「全力で走れっ!死ぬ気で逃げ切れっ!」 私を抱えている子が一緒に走り始めた子に叫んでる。 彼等は私を見捨てないで一緒に連れて逃げてくれているのよね。 なので幽霊では無さそうだけど……? 頭に疑問符を浮かべていれば、後ろを追い掛ける少年が直ぐ側に迫っていました。 「速いのね、追い付かれそう」 ちょっと悪寒がして呟けば。 「マジかっ!」 私を抱えた少年の焦る声。 「え、と、重いでしょう?捨てて行って良いのよ?」 そう言うと、死にたいのか!?と返される。 どう言う事? と、思った所で隣の少年がコケた。 「っ!楽(がく)っ!」 「ちっ!禅(ぜん)だけでも逃げろっ!」 立ち止まり手を伸ばす、禅くん(?)に、楽くん(?)は叫ぶ。 と。 「だから何で逃げるのっ!?」 後ろの少年が飛び込んできた。 文字通り、ジャンプして宙を飛んで。 「「ぎゃあーっ!勇気(ゆうき)、この馬鹿野郎!」」 2人の叫びと共に私たちは光る丸い穴に飲み込まれた。 何なのかしら?本当に。 そう思った瞬間、私の意識はブラックアウトした。
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