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リュッセルの言葉に、そうかも?と思わず納得してしまう自分が居た。
すると、ポカンとしたウリエルは、問い詰める様に俺に問い掛ける。
「それって……演技ですか?それは私達も信用されて無かったと言う事ですか?」
「いや、聞かれても知らないし」
記憶が無いって知ってて聞くか?
「あ……いえ、済みません。今の貴女を問い詰めても意味が有りませんでしたね」
ん、そうだとも。
「ですが記憶を取り戻したら、きっちりお話を聞かせて貰いますからね」
黒い笑顔でニッコリ笑うウリエル。
も、嫌だなぁ、端から見たら子供を脅してる天使にしか見えないよ?
「で?リュッセルの使い魔は見付かったし、どうするんだ?戻るのか、もう少し散策を続けるのか」
溜め息混じりで尋ねると、話題を変えましたね?とウリエル。
まったく。
「答える気が無いなら良いよ」
そう言って俺は1人で歩き始める。
散策を続けようじゃないか。
するとリュッセルが慌ててついてくる。
肩にはラージュがミニチュアになって乗っていた。
「お、可愛いな」
「だよね?だよね?」
もうすっかりラージュを気に入った様で、ご機嫌で手を繋いできた。
……リュッセルには何時も癒されるなぁ。
和んでいるとウリエルとフェンも追い掛けて来た。
なんだかんだ言って、このメンバーで家族か。
楽しくなりそうだ、と思わず笑みが溢れた。
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