第1章

7/11
前へ
/12ページ
次へ
(ゆり…やっぱり思い詰めてるじゃん 明日学校行ったら、ちゃんと泣かせよう。 涙、すごく我慢する子だから…) 差出人: 山崎さつき 宛先: ゆり ………… そんなことないって! 私はゆりのこと変だと思ったことなんて一度もないよ 死ぬとか言わないで 最近は認めてくれる人多いって聞くよ。 それに、私はその彼女さんとより戻すのだってまだ間に合うと思う。 ……… 差出人: ゆり 宛先: 山崎さつき ………… あはは、優しいんだから さっちゃんみたいな人ばっかりならいいけど やっぱり彼女は好きでもない男と付き合わされて、子どもを産まされるんだ もし私が男だったら彼女を攫って …いや、何言ってるんだろう そんなの無理に決まってるのに なにが彼女にとっての幸せだったんだろう 私といて差別を受けるのと、 今までと変わらない生活をしつつ、子どもを産んで真っ当な人生を歩むこと どれが正解なんだろう わたしは本当に大切な人さえも失ってしまったんだね バカだねぇ せめて好きだって伝えたかった もう遅いけど 本当に手放したくない人ができるとさぁ どんどん嘘が上手くなって本当の気持ち、伝えられなくなっていくんだよね なんてね… ごめんね こんなこと言われても迷惑だよねー でもこんなこと言えるのさっちゃんしかいないし… さっちゃんがより戻せると思うなら、戻せるかな… ……… (ゆり? なんか、変だよ どうしたの まだそんなに思い詰めるほどじゃないはずなのに…)
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加