救済メール

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 早々と学校に到着した私は、やきもきしながらB子が登校するのを待った。  しかし、朝のホームルームの時間になってもB子は教室には現れない。  その理由は、教室に訪れた先生により語られた。 「B子はご家族に不幸があったので、当分学校を休むことになった。A子の事もあるが、皆は気を落とさないで勉学に励んでくれ。こちらも今後の予定が分かったら皆に報告する」  死刑宣告にも似た報告を受けて、私は茫然自失となった。  その日は勉強に全く身が入らず、置物のように1日を過ごした。  放課後になってようやく停止していた頭が動き出す。  こんなに立て続けに不幸があるだろうか?  B子自身に不幸があった訳ではないので一安心に思えたが、その身内に不幸があったのは偶然なのか?  疑心暗鬼になった私は、もしかしたらB子も家族にメールの相談をしたのではないかと仮定する。 (もしかしたら、メールの内容をメール以外で詳しく離すと……不幸が訪れる?)    恐怖が膨れ上がり、私は正常な判断が出来なくなっていたのかもしれない。  私はメールの内容を母に話していいのか分からなくなった。        
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