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今までの疲れからか、私はベッドでそのまま寝てしまった。
母が何度か声をかけてくれていたような気がするが、微睡んだ頭はそれを良く覚えていない。
どれだけの時間が経ったのだろう。
そんな私の意識を、いきなり覚醒する事が起こった。
ブルブルと震える音が微かに聞こえてくる。
そして、続く着信音。
私の意識は一気に覚醒した。
ベッドから飛び起きると、机の上に置かれた携帯電話を見て目を剥く。
いつの間にか携帯が机に置かれていた。
点滅する明かりはメールの着信カラーだ。
私は布団をかぶると小さく縮こまる。
(何で? 何で携帯があるの? 寝ている間に誰かが持ってきた?!)
布団の中であれこれと考えるが答が出る筈もない。
私は意を決して携帯を壊すことにした。
携帯さえ無くなれば、メールが届かないだろうと言う安直な考えだ。
ベッドからゆっくりと抜け出すと、恐る恐る携帯を掴む。
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