救済メール

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 それが、いきなり教室で友人A子に見せられたメールだった。 「なにこれ?」   私は友人B子と顔を見合わせてから笑い出す。  見せたA子も半笑いだ。 「これちょっとキモイよね。いきなり『お願い』って題名で入っててさ、宛先が中学の頃の友達のメアドだったから開いてみたらこれよ。思わずキモイメールよこすなってメールしたら、促電がかかってきて、何か必死にメールを送ってくれって泣きつかれちゃった」  少し疲れた表情なのは、その電話の為だろうか? 「てっいうかさ? これってお爺ちゃんが昔流行ってたって言ってた不幸の手紙じゃないの? 都市伝説の一種の。かなりアナクロだよね」  私の指摘にB子がわざとらしく相槌を打つ。 「あ~、何か聞いたことがある。確か同じ手紙を沢山の人間に出さないと不幸になるってやつ」 「そう、それ。でも、この文章って何か変なんだよね。これ、手紙出さなくても私自身は関係無いのよ。死ぬのは差出人だから」  A子に言われて文をマジマジと読み返すと、確かに死ぬのは自分だとかかれている。 「なにこれ? それじゃ、A子が無理にメール出さなくても良いってこと?」 「そう言うこと。私には被害がないの。脅しになってないよね? あの子が何であそこまで必死なのか意味わかんない」
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