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「どうしたのA子? 急に怖い顔をして?」
A子は少しは落ち着いたのか、近くの椅子に座ると背を深く沈める。
「前、私にメール寄越した中学の友達の話をしたよね?」
「うん?」
「あの子、死んだの」
「……そうなんだ」
確かにあんなメールを見せられた後に、本人が死亡したと言われれば、冗談だったとしてもあのメールの内容が気になってくる。
送っておけば問題ないのだから、迷信でもメールしておきたくなる気持ちは分かる気がした。
「まあ、メールは送ったから一安心じゃない」
そう言うとA子は深い溜め息をついでから携帯を机に置いて見せた。
「メールが来るの。あの子から」
「うん?」
言っている意味が良く分からずに、スマホの画面をみると、そこには宛先人不明のメールがぎっしりと入っていた。
送信日は昨日である。
「なにこれ?」
思わず首を傾げる。
新しい悪戯メールだろうかと、ぼんやり考える。
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