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さらに兄弟たちは高みを目指して、
龍神にまで昇りつめることができた。
そして龍神は、
多くの人々を笑顔にするため力を尽くしたのだ。
やがて役目を終えた龍神は、
再び人間として転生し
自らの幸せのため、誰かの幸せのため
修行を続ける一族となるのである。
龍神であった祖先が、人間へと転生し始めた頃、
人間へと転身した龍族はその命をねらわれた。
なぜなら、龍神の生き血をなめると
不老不死になり、特殊な能力が目覚めると
信じられていたためである。
龍神の生き血など到底手に入るはずもないのだが、
龍神の血を受け継いだ人間となると
たやすく接触が可能であるため、
老若男女を問わず命を狙われた。
人間になりたての龍神の肩甲骨の中央には、
ほんの小さな羽根が生えていた。
羽根といっても、コウモリのようなものではなく、
ちょうど肩甲骨の中央にきちんと収まり、
折りたたまれる小鳥のような羽根だ。
それは、飛ぶためのものではなく、
前世、龍神あった証であり、
のちに「龍族狩り」をする輩(やから)の
目印となっていた。
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