ユウキ

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「そういえばさ、ヤバいメールがあるらしいよ」 街中で、女子高生が話をしていた。 友達同士で、ファーストフード店の一画を陣取っている。 「ヤバいって、どんな?」 「えー気になるぅ」 「なんか、こっちに来いってメール受け取ったら、帰ってこれなくなるんだって!」 「何それ」 「ちょー怖くね?」 「いや、ありえんでしょ」 きゃいきゃいと、怖がっているのか、楽しんでいるのか分からないトーンで、話に花が咲く。 数ヵ月前に、インターネットにはまっていた男が行方不明になった事件に触れ、それはメールを受け取ったからだ、と。 その会話を背に、一人の女が立ち去った。 女の携帯電話の画面には、チャットルームが写っていた――。
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