Hydrangea'1

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再び始まる、1人の昼食時間。 扉を見ると、鍵はまた開きっぱなしだった。 「由奈は私の話を聞いていたんだろうか?」 1人で呟き笑みを浮かべながら鍵を閉める。 由奈も扉が閉まっていたのは驚いていただろうけど、空いていた扉も私からしたらとても驚きだった。 「ふう……」 なんだか食欲が無い。 疲れているのかな? その時だった。 扉がまたドンドンと叩かれた。 ……さっきよりも力強く。 ガチャガチャとドアノブを捻る音。 ……また? このタイミングでここに来るなんて由奈しか考えられない。 患者さんはお昼ご飯どきだし…。 また忘れ物かな? 「由奈、うるさい。また忘れ物?」
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