42人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい……では失礼します」
扉を閉めたとき。
私の心臓は高鳴っていた。
……どうして。
こんなにドクドクしてるんだろう。
…きっと見たこともない人が入ろうとしてきたから驚いただけだ。
…これは驚きだ。
カッコよかったからとかじゃない。
絶対そんな事はない。
「おい……」
扉の向こうから聞こえる声。
……まだいる。
「お前、ここの看護師?」
「……はい」
「……こき使ってやるよ」
「え?」
扉を開けずにはいられなかった。
勢いよく扉を開く。
「……こっちにとっても、好都合なんだよなあ」
「遠慮します」
丁重に断る。
「拒否権無いから」
意味がわからない。
最初のコメントを投稿しよう!