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「え? 見てないよ! 見るわけないじゃん!」
何とかごまかす。
すると、何故か車のスピードが少しずつ上がり始めた。
「見たでしょ。だって様子がおかしいし」
「いや……その……」
「やっぱり見たんだ」
どんどんスピードが上がっていく。
沙耶の頭は、恐怖で埋め尽くされていた。
そして、最早怯えを隠し切れていない沙耶を、宏太は純粋な、不気味な、狂気的な笑顔で見据え。
「全部本当のことだよ。
僕が属する教団の供物は、君だ」
車は止まらず、目的地へ向かっていく。
END
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