6人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
目に飛び込んできたのは、スパムメールのようだった。
件名は記入されていないが、内容の頭だけ表示されている文章を見ると、神様だの崇拝だの宗教じみた言葉が羅列している。
気味の悪さを感じつつ、沙耶はどんどん履歴を遡っていった。
しかしどれも同じようなメールで、宏太の言っていた友人の誘いメールらしきものは見当たらなかった。
と、ここで指が止まる。
件名が書いてあるメールを発見した。
『供物について』
沙耶は眉間にシワを寄せて首を傾げ、決定を押してそのメールの内容を確認する。
それは、以下の通りだった。
『件名:供物について
以前に予定していた通り、今日の十五時より儀式を執り行う。
供物を用意する者は十四時までに教団へ差し出すこと。
なお、鮮度確認のため供物の状態を定期的に報告せよ。』
最初のコメントを投稿しよう!