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「――――っ」
沙耶は言葉を失い、背筋に言いようのない寒気を感じた。
供物――儀式――教団――。
こんな内容のメールが何故?
――まさか――
いや、そんなはずはない。
誠実で優しい性格の彼が、まさかそんな。
沙耶は震える手を動かし、今度は送信ボックスを覗いた。
すると、件名に『報告』と表記されたメールが画面一杯に広がった。
沙耶は唾を飲み込み、一つずつ確認していく。
『件名:報告
供物の状態は良好。引き続き報告を行う。』
『状態良好。儀式に差し支えは無いと判断。』
『良好。時刻通りには到着の予定』
『良好』
『良好』
『良好』
「いやッ――!」
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