第3章 ピンクの携帯

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「これは・・・」 見覚えがある携帯だった。 間違いなく美樹の携帯だ。 なぜここに? 恐る恐る手に取ってみる。 電源は切れてる。 電源を付けてみる。 液晶に文字が浮かんだ。 ずっと電源が切ってあったため、まだ電池は残っていたようだ。 メールボックスを見て、一番最近送ったメールを見てみる。 2015/05/27 21:34 『生まれ変わったら、今度は俊也さんに愛される女になれるかな』 見覚えがあった。 送った時間は約30分前だ。 慌てて自分の携帯を確かめる。 そのメールは確かにその時間に自分に届いていた。 この携帯から送られたのか? いや、そんなはずはない。 新谷のおばちゃんは荷物を昼に預かったと言っていた。 30分前に送れるはずがない。 そのとき携帯の着信音が鳴った。 「うわ」 びっくりして、手に持っていた携帯を落とす。 いや、鳴ったのは俺の携帯だ。 見ると雄太からだった。
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