第1章 メール

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ジリリリリリ 目覚ましが鳴る。 俺は幸せな眠りの世界から、強制退場させられた。 毎朝のことだが、何故朝は来るのだろうか。 眠りは至福の時だと考えている俺にとって、強制的に起こされる朝は苦痛以外の何者でもない。 しかも今日は月末会議だ。 今年度初だからと新しい部長は張り切っている。 面倒くさいったらありゃしない。 いっそのこと、大地震でも起きて電車止まってくれないだろうか。 寝起きでボーっとしている頭でそんな不謹慎なことを考えていると、再び目覚ましが鳴る。 最初の目覚ましから、5分経ったのだ。 俺は嫌々ベットから身体を起こした。 朝の5分はなんと早いことか。 「ふぁ~~ぁ」 大きなアクビをしたちょうどその時、携帯のバイブ音がした。 メールが来たのだ。 「このタイミングで?まさか?いや、ないな」 少し嫌な予感がしたが、それを振り払い携帯を手に取る。 メールして来た相手は、 美樹 嫌な予感が当たった。 文章は 『おはよう』 それだけだった・・・。
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