第1章

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
休憩時間にメールの着信音が鳴った。 開いてみた。学生時代付き合ってた子からだ。 「突然ごめんなさい。実は私、癌になってどうしても、あなたに連絡取りたくて、お兄さんにアドレス聞いたの。病気で死ぬ前に、あなたに謝りたくて。」20年ぶりの連絡が癌の報告と、二股かけて別れた謝罪とは、。 返信はしなかった。それから、毎日のようにメールが届く。 癌の手術する事、結婚した男はパチンコ好きで金を使い込む事、高校生の息子と小学生の娘が反抗期な事、 はっきり言って愚痴だ! 「20年前に戻ってあなたとやり直ししたい。 あなたは良いわねぇ、都会に出て店長にまでなって、自由に生きれて、羨ましいわぁ。」 都合の良いことばかり。 私も最初はあまり気にしなかった。が 飽きる事なく毎日、毎日メールがとどく。 「今日、うちの猫が車にひかれたの。」 「仕事と子供の世話で寝る暇ないの。」 そのうち私の調子が悪くなりだした。 眠れない、携帯電話が壊れたのでスマホに代えて、今まで来た事のない国民年金の督促状が来て、歯医者に通うようになり、パートの人が辞めたいと言い出す、、、 どういう事?? あのメールが届くようになってからだ! 私は迷わず着信拒否にした。 私の生活が元に戻って来たきがした。 静かな日々、 半年たって、そろそろ良いかな? 軽い気持ちで着信拒否を解除した。 とたん着信音がなりメールを開いた。 やっぱり彼女からだ。 「私って不幸なの。、、、 もう読めない。 私を不幸に引きずりこまないでくれ、。 取り付かないでくれ、。 お願いだ。 速く、病気に負けてくれ、。 あっ、恐ろしい考えの自分がいた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!