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風呂上がり、ベッドの上に置かれたケータイを見ると、新着メールを知らせる着信ランプが点滅している。
確認すると、今流行りのあのメールだ。自分の所にもやってきた。下らないと思いつつ、このまま誰かの不幸を背負うというのも面白くないので、嫌いなあいつに送信してやる。
あれ?送信できませんでした。と、液晶画面が事実だけ告げる。なんで?まぁいいか、じゃあ最近付き合いの悪いあの馬鹿に、それで駄目なら小言のウルサい上司でもいい。
送信できませんでした。何度か試しても出るのはそのメッセージのみ。結局ただのガセネタか。
もう眠い…風呂上がりに火照った体が夜風に心地よく、そのままベッドにダイブして毛布に顔を埋めると、ケータイを手にしたまま着信ランプに気付く間もなく眠りに落ちてしまうーー
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新着メッセージ,4
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Φメール
Φメール
Φメール
Φメール
…
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あの人が嫌い。その人も嫌い。そういった自分が嫌われ者だった…というお話。
アナタは笑っていられますか?
━━━完━━━
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