133人が本棚に入れています
本棚に追加
「な、なんだよ、コイツ」
「だから、あの三浦だって!」
騒然とする男達。
銀髪男は陽平から逃れようと派手に体を動かして暴れるけど、一向に陽平の手は離れない。
それどころか、どんどん力が強まって行ってるようで痛さに悶えて顔を歪める始末。
「テメー、何してんだよ!離せよ!」
それでも銀髪男は、ものすごい形相で負けじと陽平に突っかかる。
何人かの男が陽平に向かってかかって行くのを、あたしはハラハラしながら見ていることしか出来ない。
だけど陽平は。
片手に男を押さえ付けながらも、それを感じさせないくらい身軽に攻撃を交わして行く。
そして、体を器用に動かして両足と片手で相手に反撃。
そんなに攻撃を食らっていないはずの男達は、みんな次々にダウンして行く。
きっと、いかに労力を使わないで相手を倒せるかを知り尽くしているんだ。
身軽に動く陽平は、空手だけじゃなくて色んな武術を身に付けているようだった。
そしてあっという間に制圧すると、銀髪男を壁に押し付けたまま冷静な声を出した。
最初のコメントを投稿しよう!