イジワルなアイツ

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「おはようー。遅いから遅刻するんじゃないかと思ったよ」 「あははー!まさか……っ!ただ、はぁ。少し寝坊しちゃって」 「寝坊ね。まったく」 ミーコは息を切らしているあたしを見て苦笑する。 猛ダッシュしたから、呼吸を整えるのに時間がかかった。 それでもなんとか間に合ったみたいなのでホッとする。 「愛梨は相変わらずだな」 ミーコの隣からイジワルな声が聞こえて振り向いた。 そこにいたのはクシャっと顔を崩して笑う、またしても小学校時代からの友達、三浦 陽平(みうら ようへい)。 「うるさいなぁ、仕方ないでしょ」 頬をプクッと膨らませて、わざとらしくプイと顔を背ける。 陽平はいつもいつも憎まれ口しか叩かないんだから。 口喧嘩なんてしょっちゅうで、あたしは陽平に今まで散々からかわれて来た。
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