序章 Contents...HANON&MANON

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序章 Contents...HANON&MANON

テレビ、ラジオ、新聞、ネット、雑誌。どこにでもある、情報媒体だ。 今日もまた、テレビのスイッチが入れられた。 『こんにちは、お昼のニュースです。今日午前9時ごろ……』 流れてくるのは、他の町でおきた痛ましい交通事故の話。誘拐事件の解決の吉報。 「うちの町は平和だなぁ…」 誰かが、どこかでそう呟く。 他人事であり、縁もゆかりもない場所での出来事。自分には関係ないとも聞こえる声は、また、別の番組に切り換える。 今日もまた、どこかで雑誌が買われ、ダイヤルが回され。そうして、様々な情報が人々の間を飛び交う。 そんな、画面の奥、声の後ろ、写真の裏、文字の向こう側。 視認することなどできそうもない、得体のしれないなにかが蠢く。 蠢く、とは、正しくないのかもしれない。
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