第1章 Error Cord・criminal

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冗談だと、笑いとばせるのか。 笑いとばせたら、どれほど楽か。 急速に、体から力が抜けるのがわかる。 『あー、ここだけは管轄が違うもんね。一応、一度入り込んだら掌握はできたっぽいけど~』 なんとか押し留めようと。 体を支えようとした手のひらがすべり、そのまま倒れこむ。 『……………あれ~?』 『ハノン、しばらく考える時間をやったらどうだ?向こうからすれば、ワタシ達が信用できるかどうかなんてわからないわけだし』 まったく的外れとまでは言えないが、どこかズレていると少年は思った。 『あ、もしかしてこっちも時間切れ?』 『おぅ。いい加減離れないと気付かれる』 チカチカと。画面が点滅する。 『ではではでは。今日のところはこのへんで。アプリを二つほど入れておいたので、各一度ずつ、私かマノちゃんをよびだせます。落ち着いたら連絡してね~』 『おい!!なんでワタ』 プツリと。 最初と同じく、こちらの都合はお構いなしに、通話がきれる。 画面には、赤いアプリのアイコンが2つ。 片方には、巨大な蟻と、GANONの文字。 もう片方には、自らの巣に捕らえられた蜘蛛が描かれていた。
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