第1章 Error Cord・criminal

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マノンは、自らの仕事を捌きながら、余剰能力で考えていた。 考えて、と言えるのかどうかは自分でも判断に迷うが。 「………………………」 ハノンは、適当に作っただけだ。 なら、この偶然はなんだ。 なら、なぜこんなことになった? コンビニの在庫管理の記録。防犯カメラの映像。コンビニ内の各種センサーの記録。 どれを探ったところで、少年が万引き犯である証拠は出てこない。 どころか (万引きがおきた事実すら、出てこねぇんだよな…) 店員の証言。客の証言。 どちらも、少年が犯人であると証言した記録は残っているのに、だ。 「ハノン。記録はいじってもいじられてもねーよな?」 当然だ、と主張するかのように、自身の潔白を示すデータが大量に送られてくる。 だからといって、疑わないわけではないが。 「ん?」 ピンと張られた糸に引かれるような、奇妙な感覚。 そういえば、ハノンが余計なことをしていた。 少年の携帯端末のことを思いだし、糸に引かれるに任せてみる。 もちろん、自分の仕事を、全てハノンに押し付けた。その上で。 案の定、だった
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