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『あ?…は?、ってなんだ』
場の空気が、確実に固まった。
『え?ええっ!?ここ、資料室じゃなかったの!?』
「つか、逃げ切ってってなんだ!?」
衝撃の事実が発覚。
『まさかマノちゃん、間違った地図…』
『誰がするか!!正しい情報を不完全に渡して、それを見て右往左往する様子を見んのが楽しいんだろうが!!最初から、結末が決まってるようなモンを見て、なにが楽しい!!』
「悪趣味だなお前…つか、そこかよ!!」
『悪かったな悪趣味で!!』
急速に時間の感覚が戻り、ギャアギャアと騒いでいると、明らかにヤバいサイレンのような音が、部屋の外から鳴り響いた。
『ウソ…早すぎるだろ―――偽装Cord・prison…おい、少年!!早くベッドの下にでも隠れろ!!』
反射的に、言われたとおりに隠れてしまう。
ちょうど、かなりギリギリなタイミングで、扉が開く。
「――――――――ゼェ…ゼェ…」
マノンは、息を切らせていた。
物質的な肉体がないにもかかわらず、だ。
そして、手持ちの武器を、使用中の武器を確認する。
見つからないわけのなかった、少年を助けるための、武器を。
そして――――――――――…
少年の両側で、少年の腕を掴んでいる、片方が、手に持っていた棒状の武器を突きつけた。
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