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『>>魔音@マノン:こーんばーんはー。さっきのはびっくりしましたねー』
ハノンの奮闘のかいあって、すぐに復旧していたSNSに、言語変換した波を送り込む。
誰が画面の前に座っているか。最近の内カメラ機能のおかげで一度に把握できるため、いくつものサイトに同じ言葉を放り込んでいく。
『>>ありす:あらあらマノン様、こんばんはでございます。そちらでもなにか起きたのですか?』
案の定、かわいらしくもうざったい文体の、常にパソコンの前に座っているオッサンからの返事が、即座に返ってきた。
他の場所でも似たような感じで、ポロポロと返事が返ってくる。
『>>魔音@マノン:あ、内容書かないとわかりませんよねー、さーせん。いきなりプツンッて画面が消えて。周りは大方そんな感じだったので、そちらでもおきてるかなーとか思ったんですけど』
『>>ハナビイロ:マノさん、ありす姉おっひさー☆こっちでもおきたよん☆』
よく言う、と。
人の事を言えたものではないが、思わずそう送りかけて留まった。
いくつものアカウントを用意して自作自演を行う程度、マノンの、否、彼女を作り出したマスターの所業に比べれば、はるかにマシだろう。
『>>魔音@マノン:ハナさん!?生きてたんですねー…』
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