第2章

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「…………上総、ごめん。俺の我が儘だ。」 俺の叫びに、史弥の手が止まった。 やめてくれた。留まってくれた。 そんな風に思って、ほっとしたのか体の力が抜けた。 「………………だけど、俺がこの先1人で生きていく為の光が欲しいんだ………。 ーーーーごめん。上総。どうか俺を受け入れて。」 史弥はそう言うと、俺の下着をズラして下半身を剥き出しにし。 「ーーーーー史弥っ!」 あろうことか、それを口深く含んだ。 「ーーーー~~~~っ、はっ、」 初めての感覚。生々しい舌の動き。 腰に響くその快感。だけど、それより何より。それをもたらしているのが史弥だという現実が、俺の理性を飛ばそうとする。 「…………硬くなった。これなら、入るね………。」 力の入らない俺の上から史弥は降りて、自分のズボンと下着を脱いだ。 そして再び、俺の上に跨る。 まて、ちょっとまて。 「史弥……っ、そんなに簡単に入るわけが無い………っ。」 史弥は今、まさに自分の中に俺のを収めようと、後孔に完全に勃ちあがったモノをあてがっている。 「………大丈夫。準備してきたから。」 「ーーーーーーっ、」 準備、準備って。 お前、今日完全に俺に抱かれるつもりできたのか。 「上総は何もしなくていい………っ。 俺が………、俺がするから。」 「ーーーーーーんぁ………っ!」 ズンっ!と。まるでそんな音が聞こえてきそうなくらい。勢いよく、史弥は俺の上に腰を降ろす。 「……………………っ、」 声を出さず。だけど感じている事だけは表情を見れば分かる。 ユルユルと、腰を上下に動かす史弥。 その快感。そのもどかしさ。荒い息遣い。 「ーーーーーーっ、」 「ーーーーあっ、かず、さ…………っ!」 それらが、俺の理性を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。 俺は体を起こし、その勢いで史弥を押し倒し。 あんなにダメだと叫んだのに。 結局、もう、出るものはなくなってしまうまで、史弥を抱き続けた。
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