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「ーーーーなっ…………っ!」
今のは、何だ。
これは現実か?それとも夢か?
史弥が言った言葉が、理解出来ない。
「お願いだ…………上総。1回だけでいいから……………っ、」
俺の返事を待たずに、史弥は下の方に手を伸ばし俺の股間をズボンの上から触る。
その感触に、自分の体が異様にビクついた。
「…………今日、おばさんが仕事でいない事は知ってるんだ。だから、上総…………っ!」
「ーーーーーーっ、」
確かに、今日、母さんは夜勤だ。
そうか。最近、母さんのシフトを聞いてきてたのはこの為だったのか、史弥。
「………それでも、ダメ、だ……っ!史弥っ、それ以上はやめろ………っ!」
もたつきながらもベルトを外し、下着の上から触れてきた史弥の手に、当然のようにソコは反応する。
「なぜ……っ?上総、君のはこんなに反応してるのに。」
「1度でも、抱いてしまったらっ!」
色情を含む史弥の声。やめろ。そんな煽るような声で、俺を呼ばないでくれ。
「1度でも、お前の肌を知ってしまったら、俺はお前を一生忘れられなくなる…………っ!」
この先の未来。お前と一緒に歩いていくことなど叶いやしないのに。
これからの長い人生、お前は1人で寂しく生きていけと。
絶望を感じながら、一生お前を思い続けろと。
史弥。お前は、俺にそんな残酷な仕打ちをしようとしているのか。
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