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「中身も好きになってくれないかしら?」
「お前の本性知ったらいくら見た目がよくても好きになることなんてねーよ」
青年は冷ややかに言い放つ。
色鬼、と呼ばれた女は堪えることなく、なおもくすくすと笑う。
「ならもっと女を磨かなくちゃね」
女はおもむろに片手に抱きかかえていた壺の中に手を突っ込んだ。
壺の口からは色とりどりのビー玉のようなものが覗いている。
それを無造作に鷲掴むとそのまますべて、ぽい、と口に放った。
ホームに、ばき、ぼき、と硬いものを砕くような音が響く。
青年は黙ってそれを見て--否、睨み付けていた。
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