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颯太(そうた)は青年の兄だ。
兄弟仲はかなりよく、颯太が家を出て一人暮らしを始めてからも頻繁に交流していた。
その頃ならメールが着ても「また兄貴からか」としか思わなかった。
しかし、いまは違う。
兄からメールが届くことは決してないはずなのだ。
硬直した身体のなかで、なぜか指だけが滑らかに動き、メールを開いた。
《送信者:颯太
題名:久しぶり
あと一週間であの日が来るね。
その日にお前に会いに行くよ。 》
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