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初めは大して彼女の事、
気にしていなかった
雨が降っていなくても、
駅に迎いに来る人は沢山いるから
携帯電話を握りしめ、
誰もが落ち合う相手と連絡を取り合っている
メールを一つ送るだけで、
すれ違いになる事はないから
だけど、
傘と一緒に持っている彼女の携帯電話は、
一度も鳴らなかった
彼女が掛ける事もなかった
最終の列車が行き過ぎても……
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