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僕は気が付いた。
目から涙が溢れていることに。
幽霊になっても泣くことは出来るんだ。
「お父さんお母さん、ありがとう……」
多分、聞こえないと思うけど僕は声に出した。
そう言った直後、二人は僕の魂がふわふわ浮かぶ方向をハッと見上げた。
お母さんがそのあとにお父さんの胸に抱きついた。
僕はそれを見て二人に手を振った。
何をすればいいのか分からないけど、なんとなく宙をふわふわ浮いて僕は病室の窓から外に出た。
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