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病室にいたときはパジャマを着ていたはずなのに、いつの間にか外で遊ぶような格好になっていた。
回りを見るとみんな遊びに行くような格好に変わっていた。
「皆さん、私たちからのプレゼントです。あなた方が一番好きな服に着替えさせてもらいました。その服で天国で存分に遊んで下さい。さぁ、もうすぐ着きますよ」
織姫の声を聞きながら僕はまた空を眺める。
そこは既に宇宙ではなかった。
水平線が見渡せる草原。
そこには草花が溢れていた。
その草原には大きな川が見え、その川を渡る大きな橋の上に駅が見えた。
銀河鉄道は、その駅に向けて進む。
天国で良かった……。
僕はそう思う。
また、織姫の声がする。
「天国に降り立つ前に少しだけ注意があります。少し私のお話を聞いて下さい。昔々、カムパネルラとジョパンニという男の子が銀河鉄道に乗り込みました……」
それは僕が最期にお父さんに読んでもらった「銀河鉄道の夜」のお話だった。
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