第11章 戯れるミツバチ ①

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聞きたい事はいっぱいあった。 普段の彼はどんな人? どんなつもりで僕を呼びだした? 僕に会って何するつもり? まさか 取って食おうって言うんじゃないよね――。 だけど聞いてしまうとそれこそ 走行中のリムジンから身を投げたくなるおそれもある。 だから車が屋敷に着くまで 僕は黙っていた。 「かずのこかイクラかキャビアかって言ったらキャビアだよね?君は?」 黙って和樹のたわいないお喋りに ただ黙々とつきあった。
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