第11章 戯れるミツバチ ①

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「着いたよ」 やがてリムジンは否応なしに 魔王の待つ城へと吸い込まれていった。 「今日はね誰もいないんだ」 思った以上に歴史ある 豪奢な邸宅。 「この広い屋敷に、征司お兄様と僕とそして君だけ――」 玄関先。 すでに足がすくむ。 「やっぱり僕……」 「今さら遅いよ」 まるでガードマンだ。 こうなることが分かっていたみたいに 和樹は左脇からがっちりと僕の腕を掴んだ。
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