150人が本棚に入れています
本棚に追加
その目はまるで同情するように
僕に拒否権はないと言っている。
「……もし拒んだら?」
「拒んだら?怖いこと言うね」
本気か
冗談か分からないけれど。
「身の破滅さ」
恋が実るどころの話じゃない
なんて脅すから――。
「何時?」
僕は震える手で
ベッドに放られたマカロンに手を伸ばす。
「20時に迎えに来る」
「ああ……クソ」
ヤケになって
朝から両手に頬張った。
最初のコメントを投稿しよう!