第11章 戯れるミツバチ ①

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予想外に長い沈黙――。 口先から生まれたような人が しばらく考え込んで 「とにかく、大人しく彼の言う事を聞くんだね」 「それだけですか!」 挙げ句 「心配するな。彼はサイコってわけじゃない」 「……はぁ、またそれか」 まさか 和樹と同じこと言うなんて――。 「まあ、とにかく頑張って」 他人事。 「そんなっ……」 「あ、分かってると思うけど、後で詳しい報告待ってるから」 「涼介さんってば……!」 そのくせ 現金にもそう言って電話は切れた。
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