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「それにディーヴァン、カオル、エメリーにイエムまで…」
何が何だかと言わんばかりに私達を見回すリエク、そして「カオル、説明を頼めるか?」と聞いてきたので私は頷いた。
さて、どうやって話したものか。
「えっと…エメリーさんに城内を案内してもらっていた所にイエムさんが現れて、『ディーヴァン様が来ているんですぅ!』って言ってエメリーさんだけでなく私も連れていかれて……で、ディーヴァンさんを見つけて色々話している内に何故か『私の娘になれ』って言われた後にベルクさんが現れて…みたいな感じです」
所々抜けてる気がするけど、大丈夫。…多分。
「そうか。だいたい分かった」
と、どこかの通りすがりの仮面ライダーと同じ台詞を言いながら納得するリエク。 まさかこのタイミングでライダーネタとは。
「…話の通りだ。今日からカオルは私の娘になった」
「だから不意打ちで抱きしむぐっ!?」
心臓に悪いのでやめてくれませんかね、ディーヴァンさん。
「娘…か。お前にもそんな顔が出来るんだな」
目の前で転生者(魔王の娘で専属従者持ち)が不意打ちで抱きしめられたにも関わらず、フッと笑みを浮かべながらリエクはそんなことを言う。
ダメだこの国王、私を助ける気が無ぇ。
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