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雅也は、彩音の顔を見てドキリとした。
まるで、マリア様のような微笑みを浮かべっているからだ。
雅也は、初めて胸のときめきというものを感じていた。
隣にいるジェラルドに聞かれたら、何か言われるのではないかと思うぐらいに、雅也の心臓が高鳴っていた。
かろうじて顔を赤く染めるのだけは回避できた。
そして、いつもの雅也を演じる。
「もうそろそろ帰ろうかな、遅くなると危ないしね」と言う雅也に、他の部員たちも頷いていた。
そして、皆で帰る事にした。
今日は、玲奈も一緒だ「玲奈、さあ帰りましょう」と彩音が言う。
玲奈は「ええ、帰りましょう」と言うと彩音と一緒に音楽室を後にするが、ジェラルドが
「ねえ、待って僕が送るからさ。一緒に帰ろうよ」と言う。
雅也が「ジェラルド、今日は僕も一緒にお願いするよ」と微笑みながら言う。
その目は、彩音を見ている。
だが彩音はその事には全く気付いていない。
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