第1章

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その様子を見て、雅也とジェラルドは顔を見合わせて笑い出した。 彩音は、真剣に言ったつもりなのになぜ笑われるのか分からなかった。 雅也が「ごめん、ごめん。怒った顔がかわいかったからついね」と言いながらもまだ笑っている。 ジェラルドは「ぼく達は彩音と呼び捨てにしているよ。だから、彩音にも呼び捨てにしてもらいたいんだ。わかるかな。平等意識が働くのでね」 と言うジェラルドの言葉に彩音は、まだ少し怒った顔をしながらも 「分かりました。雅也とジェラルドの言う事を理解しました。これでよいのですね」 二人は、その言葉に満足した様で笑顔になっていた。 内心彩音は、呼び方なんてどうでもいいじゃないのと思っていた。 雅也が「今日はこれまでにして、帰ろうぜ。そうだ、ハンバーガーを食べて新入生歓迎会をやろう」と言う。 ジェラルドが「まだほかの部員に紹介していないだろう。それが済んでからにしなよ」と雅也に言う。
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