第1章

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「雅也が一緒に帰るなんて、珍しいな。いいよ、車で帰ろう」そう言うと、ジェラルドは携帯電話をかける。 源之助は「僕はこれで失礼します。これから、お母様にお付き合いしてお花を買いに行かねばならないので」と言うと、軽く頭を下げ音楽室を後にする。 雅也が「ああそうだったね、源之助の家はお花の家元だったね。大変だね」と言うと苦笑いをしている。 源之助は「はい、後継ぎである僕がいずれは、家を仕切らなければならないので。今から、お母様について勉強中です」と言うと笑っている。 一方、三矢の方は「僕は、今日は家庭教師が来るから帰らないとね。僕は、総合病院の跡取り息子なんだ」 ジェラルドが「三矢、君は医者になるのかい」と聞くと三矢は、笑いながら 「僕は経営の方が向いていると思うけど、男の子が一人だけなので必然的に僕も医者になる予定ですね。だから、家庭教師を付けてもらって勉強をしているんですよ」と言う。 それを聞いた彩音と玲奈は、かおをみあわせて「大変なんだね、おぼちゃまも」と声を合わせて言う。
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