第1章

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それを聞いた、雅也たちが声を出して笑い出した。 ジェラルドが「どこの家にもいろんな事情があるんだよ。資産家の家に生まれると特に長男はね。家に縛られることになるんだ。大変なんだけど、それが当たり前なんだよ。そうしみじみ言われるとなんだか、おかしく思えてくるね」と笑いを堪えながらジェラルドが言う。 彩音と玲奈は、少し機嫌を悪くしながら、 「そんなに笑はなくてもいいじゃないの」と彩音が言う。 ジェラルドは「悪い、悪い。それじゃあ、行こうか」と言うと皆でお互いに挨拶を交わして帰る事にした。 ジェラルドの車の中で、ジェラルドは玲奈と話していた。 「ジェラルドさんすごいですね。いつも車で登校していらっしゃるんですか」と言う玲奈の質問に 「そうだね。いつも車を使っているよ」玲奈は気を使って、その場の話を盛り上げようとしていた。 彩音には、ジェラルドと玲奈は何故か合っているように思えた。 雰囲気がイイのかもしれない。
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