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彩音は、その美しさに思わず見惚れてしまった。
黙ったままその場に立ち尽くしていると、ふとピアノの音色が止まった。
彩音は、ドキッとしながらも言葉を発することが出来ないでいた。
静かになった音楽室に声が響く。
「君は誰」と問いかけられる。
その問いかけの相手は、私にだろうと思ったが、まだ口を開くことが出来なかった。
「君は喋れないのかな」とさらに問いかけられて、金髪の少年が椅子から立ち上がると、こちらに向かって歩いてくる。
彩音は、その少年の立った姿を見てまた驚いた。
身長がとても高いのだ。
彩音は160㎝あるが、その少年は彩音よりもかなり高い。
目の前に少年が来ると彩音は少年を見上げなければ、少年の顔を見る事が出来ない。
少年は優に180㎝以上はあるように思われる。
少年は、彩音の傍に来ると、
「君は何をしにここに来たの」とまた更に問いかける。
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