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しかし、次の瞬間には雅也の言葉で彩音の顔が固まる。
「彩音。本当に将来僕と結婚してほしい。ぼくの事好きになってほしいんだ」と言ってくる。
雅也は冗談ではなかったのか。
彩音は答えに困った。
結婚と言われてもまだ恋人にもなっていないのにと思っていると、雅也が、
「まずは恋人からやろうか」と言うと彩音の肩を抱きしめてくる。
彩音は突然の事に体が固まってしまった。
「ちょちょっと待って雅也。大丈夫なの、あなた。きちんとみているの。私にはあなたと結婚なんて無理よ。資産家は資産家さんと一緒になるのがイイのよ。私、もう帰るわ。雅也またね」と言うと雅也を振り切り帰ろうとした。
しかし、雅也の腕の力は強く降り切れない。
「彩音、僕は君を好きになったんだ。結婚相手は自分で決める。後は彩音がぼくを好きになればいいだけだよ。今始まったばかりだ。これからぼくを好きになればいいんだよ」と言うと雅也は微笑んでいる。
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