犬も歩けば猫に当たる2

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犬も歩けば猫に当たる2

【Dog side】 こう言っては嫌味に聞こえるかもしれないが、俺はモテる。 それこそ物心ついた頃からある程度自分が他人の視線を集めやすいのはわかっていたし、日本に来てバレンタインという行事の存在を知ってからは、12月に続いて2月も結構苦労してきた。 女の子は基本的に優しくしなければいけないというフェミニストな気質があったし、泣かれて激昂されるよりは、ある程度好意の視線を持ってほしいと思って行動していたのだから、結果そうなるのは当然と言えば当然だった。 だけど女の子が非常に繊細で、言ってはなんだが面倒くさい存在だというのも幼い頃から知っていた。 誰か1人を特別視すれば、されなかったものはその特別に牙をむくし、中にはそっとおいしいところをかすめ取ろうと思うしたたかな子もいた。 優しくすれば勘違いし、勝手に傷ついて悪評を流された事も1度や2度では済まなかった。 それでも隣に立つ女の子が途切れる事はなかったし、適度な付き合いならばいいかと思っていたが、それは今まで俺が本気になっていなかったからで。 結局は仕事が1番。2番目がハイスクールに入って暇つぶしとスリルを味わいたくて始めた株。 女の子が俺の価値観の中でトップ3に入ることはなく、まぁいたらいたでそれなりに楽しいかなと思う程度。本当に世の女性が俺の本音を聞いたら揃って「イケメン死ね」なんて言うかもしれない。
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